21号 2023年春 復刊号

最新号

復刊第1号 通巻21号の「あげな・どげな」

どんな雑誌を創っていくのか、いろいろ考えあぐねた結果、身近な人に取材するのがいいだろう、
しかもちょっと世間から見ると変わりもんが、戦争と平和について語るというのはどうだろうか。

そんなことを考えていたところ、鉄の町八幡で鉄彫刻を創ってきた人が新しく鉄彫刻を、
しかも平和の願いをこめて創ったと聞いた。これはちょっと興味があると出かけてみた。

この鉄彫刻家母里聖徳氏と、アウトサイド芸術家富松義孝氏と写真家で
武藤が師事している藤田洋三氏とで語り合ったら面白いだろうと企画した。

かなり過激な内容になったが、あえてほとんど手を入れず、
ライブ感を堪能してもらいたいと鼎談に仕立てた。

「三人のチョイワルおやじが語る誰にもまねのできないアートと平和の関係」というタイトルは、かなりひねって付けた。

ウクライナ戦争、台湾問題など、日本にも世界の流れが押し寄せてきている。

戦後の平和な日本を守ってこられたのは、愚直に平和運動に携わっている人たちのおかげで、
その象徴が原水爆禁止の運動だろう。筑後でしかも自分が親しんできた

菊竹金文堂のグループの書店主が広島で原爆で亡くなり、
その遺品として残り火を八女・星野村に持ち帰った話は有名。

その原爆の火を広めるきっかけとなった父の生き方に陶芸家・山本拓道氏の
火との闘いを重ね合わせ、大きく平和とアートの根源を探るというテーマに括った。

特集以外では会員の寄稿が大きな部分を占める。

新しいシリーズ〈筑後遺産〉は伝統技術・文化の担い手に取材して、
その人の歴史と現在をまとめておきたいと始めた。

その第一回は星野焼の山本源太さん。
また〈漫画・イラストで語る地域の文化人〉は著名な文化人について
漫画・イラストでわかりやすく紹介していくもの。第一回は画家・髙島野十郎。

ほかにはない雑誌をつくるというのが、自分に課したテーマ。
今回はなんとかクリアできたと思う。いかがだろう。

武藤久登 2023年5月

復刊記念「トークとジャズのつどい」

5月12日、もうすぐだが、小誌11年目、
復刊を記念した「トークとジャズのつどい」が久留米シティプラザで行われる。
髙島野十郎についての話と久留米出身のジャズピアニスト田中菜緒子さんを
招いてのトリオの演奏。まだチケットはある。詳しくはシティプラザ公式サイトで。

武藤久登

復刊01号 2023年春

特集 平和とアートの根源を探る

●三人のチョイワルおやじが語る
だれにもまねのできないアート作品と平和との関係
母里聖徳・鉄彫刻家vs富松義孝・アウトサイドアーティストvs藤田洋三・写真家

●陶芸家・山本拓道さん
父が持ち帰った原爆の残り火を語り継ぐ

寄稿1 井上明生医師 感話集 山本友美・「河床」主宰

寄稿2 タカラガイと貨幣 古賀暉人・水曜会代表

寄稿3 安徳天皇は生きていた 小柳治夫・久留米市歴史・史跡愛好家

寄稿4 峯山冨美賞受賞にびっくり 岸川多恵子・コミュニティサロン岸店主

新連載〈矢部川ものがたり〉1矢部川の流れ
古賀邦雄・古賀河川図書館

追悼 椎窓猛さんを悼む 「村」の化身
山本源太・陶芸家…19

横尾義明さんを悼む
遠山武・朝日新聞記者

〈シリーズ筑後遺産〉
ゼロからの星野焼再興そして、今山本源太さんが語る

森崎和江と松永伍一
坂口 博・火野葦平資料館

〈紙誌一期一会〉うみかじ

〈ぶらり筑後史〉筑後うどん 樋口明男・久留米郷土研究会

〈シリーズ まんが・イラストで語る地域の文化人〉髙島野十郎 イラスト・市丸美波子

寄稿5 画家・高島野十郎と満喜 熊谷きよ・くまさん文庫主宰

〈大井潤太郎のおススメ本〉「LISTEN.」

北九州市戸畑区図書館前広場に設置された「鐵偶」とチョイワルおやじたち(特集から)

コメント

タイトルとURLをコピーしました